Naomi ge Kotari 

アッドゥ環礁ヒタドゥ島ホームステイ記(2006年8月)

エピソード編

※子育て日記に限りなく近いです



<主な登場人物>

(30代後半、3児のダメ母)
長女 (小2で7歳、知っている英語はハローとサンキューのみ、公共の場での行儀はいいがチョー内気)
次女 (4歳、幼稚園には通っていない、反抗期真っ盛りの内弁慶、公共の場での行儀の悪さは最低)
Mさん (モルディブ人リゾートスタッフである友人の妻、私と文通している)
友人とMさんの子供たち 現在家にいるのは、7年生男の子、5年生女の子、3年生女の子、2歳男の子
上の子供はマーレにいる



◇ヒタドゥでのエピソード◇

白い珊瑚の下

朝食後、Mさんとその子供の2歳児と次女と私で、Mさんの親戚の家へパンの実をもらいに出掛けました。その後、タロイモ畑へ行き、畑で作業している初老の男性からタロイモを畑から直接掘ってもらって購入しました。Mさんが畑のタロイモを選んでいる間、私と次女と二歳児は道でぼんやり待っていました。
すると突然次女が「土が緑!」などと言い出しました。
珊瑚で出来ているモルディブの島の道はきれいな白。何を言ってるのだろうかと次女を見ると、道に落ちている珊瑚のかけらで土(?)に落書きをした跡がありました。珊瑚で引っかいた跡が緑色になっていました。驚きました。
大人は土に落書きなんてしないので、次女がいなければ私は永遠に知る事はなかったでしょう。

◇どっちが裕福!?

Mさんが私に尋ねました。
「ナオミは子供はもう産まないでしょ?」
私は子供4人が憧れなので、あと一人欲しいけど無理だと告げました。
テレビで日本の少子化の事を知っていた彼女は
「でも日本で子供3人は多い方でしょ?どうして欲しいの?」と言いました。
「女の子かわいいから欲しいけど、教育費が高いからこれ以上はもう無理」と説明しました。
モルディブでは12年生(高3)まで学費無料だと教えてくれ、一方、日本が9年生(中三)までという事に驚いていました。
Mさん宅は既に5人の子供を養っているので、3人が限度の我が家と比べると羨ましい限りなんです。
さらに、彼女は衝撃的な事を言いました。
「次男はイギリスの大学に留学して医者になりたいのよ」
5人子供がいて(彼女は若いからまだ増えると思われる)、一人だけとはいえ海外留学と医学部!?
仮に我が家の子供が二人だったとしても、海外の大学に行かせる事も医学部の学費を払うこともどちらがひとつでさえも出来ないのに・・・。
我が家の月収は、Mさん宅の10倍はもらっているはずなのに・・・?なぜ我が家では不可能な夢のまた夢を実現できるのか・・・?日本人の方が金持ちなはずでは・・・?私の頭がこんがらがってしまった一件でした。
(夫のコメントは、国費留学ではないかという意見でした)


◇日本人の意見

モルディブ人の紅茶の砂糖の入れっぷりには、日本人の誰もが甘すぎて閉口するようです。マーレ在住の日本人のサイトでも、このことがよく書かれています。そして、「紅茶、砂糖なしで」と注文するのが、在モル日本人の常のようです。
Mさんも、山盛り大さじで何杯もと、砂糖の入れっぷりはすごいです。
それをじっと見ていた長女、一言ぽつり・・・
「・・・砂糖入れすぎなんじゃない?」(←日本語)
「え・・・!?(ドキッ!)」
Mさんは日本語全く知らないけど、長女の口調を察して、一瞬空気が凍りついたように私には感じました。



◇ミスキーにはシンデレラが住んでいる!?

日没後の午後7時から8時頃までの間、Mさん家族と私の家族みんなで買い物に出掛けました。ミスキー(モスクのこと)を見る度に、次女が「次女、あそこに住みたい!○ィ○○ーランドのお城みたい!」と言いました。
そう言われてよく見ると、ミスキーだけはペンキ塗りたての白と水色のきれいな外観で、お祈り時間外の誰もいない時でも明かりがついていてライトアップされていました。それ以外の建物は全て灰色がかっています。


◇日本の野良猫は逃げるが、モルディブでは?

モルディブの野良猫は、毛並みがグサグサで痩せこけています。野良猫を発見した次女が、猫のそばへ行きましたが、モルディブ人から厳重に注意が!
「猫は噛み付くから見るだけね。触っちゃダメ!」
2001年にヒタドゥへ行った時も、飼い猫が突然、私の足を咬みました。ズボン越しだったので怪我はなかったのですが・・・。


◇マーレでのエピソード◇


帰路はマーレで一泊しました。ヴィリンギリ・ビュー・インは、トリプルで88米ドルでした。冷蔵庫付きですが、中身はからっぽ。シャワーはなんと固定式ではありませんでした。使いやすくてよかったです。バスタオルやタオルは備え付けてありませんでした。
全く飲み物を持っていなかった私は、まずは何はともあれミネラルウォーターだ!と、早速マーレの町へ繰り出しました。(※ヴィリンギリ・ビュー・インのレストランで大きいボトルのミネラルウォーターが買えます)
私にとって五年ぶりのマーレで、しかも前回は友人と一緒なので安心でした。今は誰もいない上に、「治安が悪い。暴動もある」と非常に警戒して準備しました。
まずは、観光客に見えないように、日本で買ったパンジャビドレスを着ました。
しかも、刺繍やミラーのついていないコットンの服なので、高価な服には見えなかったと思います、たぶん。この服にはポケットがついていないので、小さなポシェットにお金を入れて、ポシェットを服の中に入れて手ぶらに見せかけました。そして、可能な限り外では早口でディベヒ語を話すようにしました。
帰路では、スーパーで買った飲み物とおやつの袋が増えるし、ディベヒ語の子供用の本の袋も加わる予定なので、
「よーし!これで現地で生活している外国人に見える!」と思ったら・・子供がハーフでないっ!この作戦には少し無理がある・・・orz
夕方のマーレは、ものすごく往来が激しく、何よりも一番用心しなくてはならないのは、交通安全でした。日本でも、近所で何度も交通事故の瞬間を目撃するほどの道路状況の悪い地域に住んでいる私ですが、それでもかなり緊張しました。
一番近いスーパー(地球の歩き方に記載されている学校近くのアイスクリーム屋scoopのそば)でジュースとクッキーを買い、その後Asaasee book shopへ行きました。「旅の指さし会話帳55『モルディブ』(ディヴェヒ語)」に紹介されていた本屋です。ほとんどが英語の本で、ディベヒ語の本は教科書が主でした。ディベヒ語(国語)とイスラム教の教科書で、それ以外の教科は英語の本です。
私は幼児用のディベヒ語の絵本を買いました。薄っぺらい本しかなく、一冊5ルフィヤー〜10ルフィヤでした。(およそ50〜100円)
徒歩10分ほどの距離をずっと4歳次女を抱っこしたまま歩いていたし、長女も飛行機やタクシーやドーニで疲れていたので、帰りはタクシーで帰りました。


戻る