ディベヒ語の挨拶と生活習慣

モルディブ人の住むヒタドゥでの滞在は、2001年が5日間、2006年が4日間の合計9日間にしかすぎないので、以下の事は、通常の事なのか、客がいた為に普段と違う状況だったのか、その家庭ではそうだったのか、確かな事はわかりませんので、参考程度にお読み下さい。


フレーズブックによると、ディベヒ語の挨拶に、baajjaveri hendhune(おはよう), baajaaveri mendhuru(こんにちは), baajjaveri reygadu(こんばんは), ragalhu reygadu(おやすみなさい)がありますが、これらを使っている場面を目撃した事は私はありません。そもそも挨拶自体をほとんど目撃しませんでした。

モルディブ人の知り合い同士が道で会っても、いきなり本題から入って話するか、または「kobaa?」と一言片方が言い、もう一方が「ちょっとどこどこへ」と返事をしてすれ違うだけです。

モルディブ人友人のAさんや奥さんのMさんの親戚や実家を訪れても、挨拶は特にありませんでした。いきなり本題です。隣の部屋から戻ってきたとか、トイレから出てきただけのような状態で、来た方も来られた方も何事もないかのように自然態でした。もちろん、電話などによるアポなしでいきなり訪れるわけです。
当然、それを私が見ているわけで、知らない外国人と一緒に突然現れたことになるのですが、誰も「この外人誰?」というそぶりもなく、私も紹介されるでもなく、淡々と身内同士で話をします。私も話をふられたりして会話しても、挨拶なしでいきなり普通に会話が始まります。例外的に、小学生以下の子供は、さすがに「誰?この外国人?」って目でじろじろ見ますが。事前に、外国人が滞在するって言ってあったのかは不明です。

Aさんは、リゾート客相手に毎日仕事しているせいか、最初に会う時は握手をします。私の方はいつもただ「Aさん!o(^∇^)/」と言っているだけですが、Aさんの方はなんと言っているか、思い出せません。でも、ディベヒ語の挨拶は使っていません。たぶん、Helloではないかと思うのですが、毎回久しぶりの感激の対面なので、ちょっと記憶が飛んでます。すみません。

一方、外国人慣れしていない奥さんのMさんやその子供たちとの対面の挨拶は、「ない」のです。Helloもディベヒ語の挨拶もなし。来たね、じゃ行こうか・・・てな雰囲気。例えるなら、家族や恋人同士で外出して、その一部がトイレへ行って戻ってきた時の合流の仕方です。

おはようの挨拶については、私は滞在中いつも寝坊していたので、家族同士の対話を聞く機会がありませんでした。ただ、たまたま起きてドアを開けた瞬間にちょうどMさんと顔を合わせたりした時だけは、彼女は私に「Good morning」と挨拶しました。Mさんは私に対して、絶対に英語をしゃべらず、ディベヒ語だけで押し通す人なので、どうやらモルディブ人同士でディベヒ語でおはようの挨拶をする習慣がないのではないかと、私は推測してます。(この家族だけかもしれませんが)

同様に、夜の「お休みなさい」もMさんは私にだけ「Good night」を使います。家族同士ではお休みの挨拶はしていませんでした。一人一人個室があり、パジャマに着替えて、という寝る儀式がないからです。私に対して言うのは、客で個室を与えられていて、もう今夜は部屋に引っ込んでしまうといった状況だったからのようです。
大人は深夜まで起きて外出しますし、子供は8時から9時には寝てしまいますので、家族の寝る時間はばらばらな上に、個室がないからそれぞれ勝手にいつの間にか適当に寝ています。
基本的に「さあ、寝る時間だ。寝る準備します。お休みなさい」という儀式がないから、挨拶がないのだと思います。


寝る準備の話のついでに、シャワーの話もします。
パジャマはなく着どころ寝です。シャワーは、各自時間がある時に日中して、その時に着替えます。小学生以上の子供は、概ね学校から帰宅後、授業が午後の子供は学校へ行く前にもシャワーを浴びます。幼児は不定期で、時間がある時に母親がシャワーと着替えをさせます。
これは、暑いから日中浴びるという事なんでしょうが、それだけでなく、大家族というのも理由のひとつにある気がします。

というのも、私のうちも、子供が増えるに従って、冬以外の季節は、モルディブのような風呂の入り方へと変化してしまったからです。
我が家は追い炊きが出来ないという不便な風呂です。5人家族なので、急いで入っても、最後の人の時には冷めてます。一人で子供三人入れる場合には、私が出たり入ったりしてびしょぬれのまま着替えさせたりと、何かと面倒くさいのです。
しかし、モルディブ方式に、時間のある時に状況に応じてシャワーだけにするとかなり楽なのです。2歳以下の子供などは、食事等で汚れた時に応じてシャワーをすませてしまうと、効率がよくなります。


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